今朝の長崎新聞 9面です📰❗
withコロナにおけるお佛だんのむらた様のプロモーションの取り組みを取材頂きました。
変化を求められる時代に社会的意義のある記事にして頂きありがとうございます!
以下、記事内容です。
位牌製作CMで注文倍増
諫早『お佛だんのむらた』
九州で数少ない手彫りの位牌を製作、販売する諫早市の「お佛だんのむらた」(村田好隆社長)。
この春、手彫り位牌の製作過程を収めたテレビコマーシャル(CM)を導入したところ、全国各地から同社ホームページ(HP)に注文が急増。
コロナ禍による消費低迷が叫ばれる中、「本物」を追求する消費者の心をCMとHPでつかみ、新たな顧客獲得と全国展開につなげた。
同社は1969年、市内で創業。
90年代のバブル期、仏壇や位牌も機械化か海外生産が進み、価格競争の波にさらされた。
しかし、同社は専属の職人が作る仏壇や位牌の材質などにこだわり、顧客の満足度を高める商売を貫いた。
位牌製作は、書道師範である村田社長の妻、育子さんが戒名などを下書きした後、村田社長が朱色の文字を薬研彫り(やげんぼり)という独特の技法で彫り進める。
価格は2万~50万円台と幅広い。
HP上での受注は2018年初めから開始。
材質や形を選んだ後、専用の注文書に故人の戒名や命日、宗派、納期などを記入して同社に送り、料金支払い後、製作に入る流れ。
村田社長は「一度も話さないまま作るのは気が引けるので、(注文者に)電話で具体的な仕上がりを伝えている」と”非対面”の接客にも気を配る。
HPに動画も 手彫り技法公開、全国展開
長年続けていた紙媒体(折り込みちらし)による広告宣伝に限界を感じ、今年春、手彫り位牌のCMを制作、県内の民放で放映。
同社HPでも位牌の製作過程を収めた動画を公開した。
すると、来店者やHPの注文者の年代、居住地が変わり始めた。
来店者は従来、諫早市や島原半島の中高年層が中心だったが、長崎市や県北地区に拡大。
20~30代からも問い合わせが増え、HP注文も九州各県や首都圏から相次ぐ。
手彫り位牌の注文数、売り上げは今年8月だけで前年同期比約2倍増。
村田社長は「コロナ禍で外出控えが増え、CMで手彫りのよさを知ってもらい、従来のHP注文スタイルが生かされた」とデジタル戦略転換に手応えを語る。
HPとCMをプロデュースしたタウラボ(諫早市)の田浦健社長は「長年、いいものを取り扱い、 手彫り位牌という強みを持っていたからこそ。厳しい時代に思い切って攻めに転じたことで、面白い結果が出ている」と分析する。
(高比良由紀)